水疱瘡は、子どもに多い感染症のひとつで、水痘帯状疱疹ウイルスが原因で発症します。
感染力が非常に強く、兄弟間では90%以上の確率でうつるとされる病気です。
初期症状は小さな赤い発疹で、やがて水ぶくれからかさぶたへと変化し、全身に広がっていきます。
発熱を伴うケースが多い一方、熱なしで経過する軽症例も。
潜伏期間は2〜3週間ほどで、発疹が出る1〜2日前から感染力を持つため、気づかないうちに保育園や学校で広がることも珍しくありません。
すべての発疹がかさぶたになるまで出席停止となり、登園・登校の再開には5〜7日程度かかるのが一般的です。
受診先は小児科が基本で、抗ウイルス薬の処方は発症から48時間以内が効果的とされています。
予防接種は1歳から受けられ、2回接種で発症リスクを大幅に下げられます。
水疱瘡とは子供に多い感染症|原因ウイルスと感染経路・潜伏期間を解説
水疱瘡は水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)を原因とする子供に多い感染症で、空気感染・飛沫感染・接触感染の3経路で広がります。
潜伏期間は約2週間と長く、発疹が出る前から周囲にうつす力を持っている点が厄介です。
家庭内では兄弟間の感染率が約90%に達するほど感染力が強く、子供から大人や親への感染も起こり得ます。
ここでは水疱瘡の原因ウイルスの特徴、3つの感染経路、潜伏期間、そして家族への感染リスクについて詳しく整理します。
水疱瘡(水痘)は水痘帯状疱疹ウイルスによる感染力の強い感染症
水疱瘡(水痘)は、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)が引き起こす感染力の強い感染症です。
厚生労働省によると、水疱瘡は主に小児の病気で、9歳以下の発症が90%以上を占めると報告されています。
VZVはヘルペスウイルス科に属するDNAウイルスで、初感染の後に知覚神経節へ潜伏感染する性質を持ちます。
かゆみを伴う水ぶくれが全身に出現し、発熱や倦怠感を伴うケースもあるのが特徴です。
年間約100万人が発症し約4,000人が入院、約20人が死亡しているとの推計もあり、軽視できない感染症といえるでしょう。
水痘は主に小児の病気で、9歳以下での発症が90%以上を占めると言われています。
引用元:厚生労働省 水痘ワクチンページ
子供が集団生活を送る保育園や幼稚園では流行が広がりやすいため、原因ウイルスと感染の仕組みを正しく理解しておくことが感染対策の第一歩となります。
水疱瘡の感染経路は空気感染・飛沫感染・接触感染の3種類がある
水疱瘡の感染経路は、空気感染・飛沫感染・接触感染の3種類です。
空気感染ではウイルスが空気中を漂い、同じ空間にいるだけで感染する可能性があります。
飛沫感染は咳やくしゃみを介して広がり、接触感染は水ぶくれの内容物に直接触れることで起こります。
厚生労働省検疫所(FORTH)も、発疹が現れる1〜2日前から全ての発疹が痂皮化(かさぶた化)するまで感染力がある旨を明示しています。
特に空気感染が成立する点が水疱瘡の感染力の強さの理由であり、麻疹(はしか)に次ぐレベルの伝染力を持つとされています。
空気感染、飛まつ感染、接触感染により広がり、その潜伏期間は感染から2週間程度(10日~21日)と言われています。
引用元:厚生労働省
子供の水疱瘡の感染経路を理解し、発疹が出始めた段階で家庭内での隔離や換気を行うことが家族への二次感染を防ぐうえで重要です。
水疱瘡の潜伏期間は約2週間で兄弟にうつる確率は約90%と高い
水疱瘡の潜伏期間は感染から発症まで約2週間(10〜21日)で、この間は本人も周囲も感染に気づきにくい状況が続きます。
国立健康危機管理研究機構(JIHS)の報告では、家庭内接触での発症率は90%とされており、兄弟がいる家庭では1人の発症から連鎖的に感染が広がるケースが大半です。
潜伏期間の長さが厄介な理由は、発疹出現の1〜2日前からすでにウイルスを排出しているためです。
兄弟にうつる確率が約90%と高い背景には、空気感染が成立することや生活空間を共有する密接な接触が挙げられます。
水疱瘡に感染した子供が1人出た場合、約2週間後に兄弟が発症する可能性が高いと見込んで準備を進めるのが賢明です。
家庭内接触での発症率は90%と報告されている。
水疱瘡が兄弟にうつるのは何日後?家庭内感染の流れ
兄弟への家庭内感染は、最初の子供が発症してから約2週間後(10〜21日後)に発症するのが一般的な流れです。
水疱瘡の潜伏期間が約14日であるため、1人目の発疹出現日を基点にすると、2人目は14日前後に症状が現れるケースが多くなります。
感染のタイミングは1人目の発疹出現の1〜2日前から始まっており、発疹に気づいた時点ではすでに兄弟がウイルスに曝露されている可能性が高いでしょう。
家庭内で完全に隔離するのは現実的に困難であるため、兄弟がまだ水疱瘡にかかっていない場合は72時間以内の緊急ワクチン接種を医師に相談する選択肢もあります。
水疱瘡が兄弟にうつるのは何日後かを把握しておけば、保育園や学校への連絡、仕事の調整などを早めに計画できます。
水疱瘡のうつる期間は発疹出現の1〜2日前から痂皮化まで
水疱瘡のうつる期間は、発疹出現の1〜2日前から全ての発疹が痂皮化(かさぶた化)するまでです。
JIHSの詳細情報によると、発疹出現後4〜5日間、あるいは痂皮化するまで伝染力が持続するとされています。
発疹が出る前からウイルスを排出しているため、周囲が感染に気づく前に接触者への感染が成立している場合が少なくありません。
発疹のピーク時がもっとも感染力が強いとされ、水ぶくれの内容物には大量のウイルスが含まれます。
全ての発疹がかさぶたになった段階で感染力はなくなり、登園や登校が可能となる基準にも直結しています。
発疹出現の1~2日前から出現後4~5日、あるいは痂皮化するまで伝染力がある。
引用元:国立健康危機管理研究機構(JIHS)詳細版
水疱瘡は子供から大人・親にもうつる?妊婦への感染リスクに注意
水疱瘡は子供から大人へもうつる感染症であり、特に水疱瘡にかかったことがない親や家族は感染リスクが高くなります。
大人が水疱瘡に感染すると子供よりも重症化しやすく、肺炎や脳炎などの合併症リスクが上昇する傾向があります。
妊婦が水疱瘡に感染した場合のリスクは特に深刻で、厚生労働省の資料では出産5日前から出産2日後に母体が水痘を発症すると児が重症の新生児水痘を発症する可能性があると記載されています。
さらに、妊娠初期〜中期の感染では約2%の頻度で先天性水痘症候群(CVS)が出生するとの報告もあります。
子供の水疱瘡が親にうつるケースは、水疱瘡の既往歴がない場合や抗体価が低下している場合に起こり得るため注意が必要です。
出産5日前から出産2日後に母体が水痘を発症すると、妊婦自身が重症化する可能性に加えて、児が重症の新生児水痘を発症する可能性がある。
引用元:厚生労働省
水疱瘡にかかったことがある大人でも、加齢や免疫低下により再感染が稀に起こる場合があるため、子供の水疱瘡発症時には家族全体の既往歴やワクチン接種歴を確認しておくことが望ましいでしょう。
水疱瘡の子供の初期症状と経過|発疹・熱なしの軽い症状の見分け方
子供の水疱瘡は、体幹部の赤い発疹とかゆみから始まり、紅斑→水疱→かさぶたの順に約7〜10日で治癒へ向かうのが典型的な経過です。
発熱を伴わない軽い症状で気づかないケースもあるため、発疹の見分け方を知っておくことが早期発見につながります。
虫刺されやあせもなど似た発疹との違いや、重症化のサインとなる合併症についても押さえておきましょう。
水疱瘡の子供の初期症状は発熱と体幹の赤い発疹から始まる
子供の水疱瘡の初期症状は、体幹(お腹や背中)を中心とした赤い発疹が主な始まりの症状です。
JIHSの詳細情報によると、子供では発疹が初発症状であることが通常で、大人のように発疹前の発熱や倦怠感が先行するケースは少ないとされています。
発疹は最初に頭皮や体幹に現れ、その後顔や四肢へと広がっていく傾向があります。
初期の発疹は小さな赤い斑点(紅斑)で、数時間のうちに盛り上がった丘疹へ変化し、やがて水ぶくれ(水疱)に進行するのが特徴です。
風邪のような咳や鼻水を伴う場合もありますが、発疹が体の中心部から始まって広がるパターンが水疱瘡を疑う重要な手がかりとなります。
子どもでは通常発疹が初発症状である。発疹は全身性で掻痒を伴い、紅斑、丘疹を経て短時間で水疱となり、痂皮化する。通常は最初に頭皮、次いで体幹、四肢に出現するが、体幹にもっとも多くなる。
水疱瘡の初期症状の写真・画像で見る発疹の特徴と出やすい場所
水疱瘡の初期症状の写真や画像を確認すると、赤い斑点のなかに透明な水ぶくれが点在する独特の外観が見て取れます。
発疹が出やすい場所は体幹(お腹・背中・胸)が中心で、次いで顔・頭皮・四肢へと広がるのが典型的な分布です。
子供の水疱瘡の写真の特徴として、新しい赤い紅斑と古い水疱やかさぶたが同時に混在する点が挙げられます。
手のひらや足の裏には比較的出にくいものの、口の中や目の周り、おしり、耳などの粘膜部位にも水疱が生じる場合があります。
画像で確認した発疹が水疱瘡に似ていると感じた場合は、自己判断せず小児科を受診して医師に診てもらうことが正確な診断への近道です。
水疱瘡は熱が先に出る?発熱なしで発疹だけのケースもある
水疱瘡で熱が先に出るかどうかは個人差があり、発熱なしで発疹だけが現れるケースも珍しくありません。
大人の場合は発疹に先行して1〜2日の発熱や全身倦怠感を伴うことがありますが、子供では発熱を伴わず発疹から始まる場合が多いとJIHSの資料に記載されています。
日本小児科学会の資料でも、発疹は体と首のあたりから顔面に生じやすく発熱しない例もあると明記されています。
微熱程度で済む子供も少なくなく、元気に過ごしているのに体にポツポツと赤い発疹が出ていて気づくパターンが実際には多いでしょう。
発熱の有無にかかわらず、体幹に赤い発疹や水ぶくれが複数見られた場合は水疱瘡を疑って早めに受診することが大切です。
発疹はからだと首のあたりから顔面に生じやすく、発熱しない例もある。
水疱瘡の発疹は紅斑→水疱→かさぶたへと進行し約7〜10日で治癒する
水疱瘡の発疹は、紅斑(赤い斑点)→丘疹(盛り上がり)→水疱(水ぶくれ)→膿疱→痂皮(かさぶた)の順に約3日の周期で変化していきます。
厚生労働省の資料では、新旧さまざまな段階の発疹が同時に混在するのが水疱瘡の大きな特徴であると説明されています。
数日にわたって新しい発疹が次々と出現するため、赤い斑点・水ぶくれ・かさぶたが体の上に同時に見られる状態になります。
38度前後の発熱が2〜3日続く程度で済むことが大半であり、全体の経過としては約7〜10日で全ての発疹がかさぶた化して治癒に向かうのが一般的です。
発疹が全てかさぶたになった時点が治癒の目安であり、登園・登校の基準にも関わってきます。
数日にわたり新しい発疹が次々と出現するので、急性期には紅斑、丘疹、水疱、痂皮のそれぞれの段階の発疹が混在することが特徴である。
引用元:国立健康危機管理研究機構(JIHS)詳細版
水疱瘡は何日で治る?子供の発疹のピークと経過の目安
水疱瘡は発疹が出始めてから約7〜10日で全てのかさぶたが形成され、治癒に向かうのが子供の一般的な経過です。
発疹のピークは発症から2〜3日目ごろで、この時期にもっとも多くの水ぶくれが体に現れ、かゆみも強くなる傾向があります。
ピークを過ぎると新しい発疹の出現が減り、既存の水疱が順次かさぶたへと変化していきます。
個人差はありますが、発疹の数が少ない軽症の子供では5〜6日程度で痂皮化が完了するケースもあるでしょう。
逆に発疹が多い場合や合併症が生じた場合は10日以上かかる可能性もあり、経過を見ながら医師に相談することをおすすめします。
水疱瘡の発疹が少ない・一箇所だけなど軽い症状で気づかない場合もある
水疱瘡の発疹が少ない場合やお腹だけ・背中だけなど一箇所にしか出ない場合は、保護者が水疱瘡と気づかないケースもあります。
予防接種を受けた子供は免疫があるため、発疹の数が数個〜十数個程度の軽症で済む場合が多くなります。
水ぶくれにならず赤い斑点だけで終わることもあり、虫刺されやあせもと見間違えて見過ごしてしまう可能性があります。
軽い症状でも感染力は残っているため、知らないうちに兄弟や保育園・幼稚園の友達にうつしてしまうリスクがある点に注意が必要です。
体幹部にいくつかの赤い発疹が出て水ぶくれのような変化が見られた場合は、たとえ少数でも水疱瘡を疑い受診するのが適切な対応となります。
水疱瘡と虫刺され・あせも・蕁麻疹など似た発疹との見分け方
水疱瘡と虫刺され・あせも・蕁麻疹などの似た発疹を見分けるには、発疹の形状・分布・経過の3つの観点に注目することが重要です。
水疱瘡の発疹は紅斑から水疱へ短時間で変化し、新旧さまざまな段階の発疹が全身に混在するのが最大の特徴です。
以下に水疱瘡と似た発疹の見分け方を整理しました。
- 虫刺され:かゆみのある赤い膨らみが虫に刺された部位に限定して出現し、水ぶくれへの変化は通常みられない
- あせも:首・脇・肘の内側など汗がたまりやすい部位に小さな赤いブツブツが密集し、水ぶくれにはなりにくい
- 蕁麻疹:地図状の膨疹(膨らみ)が突然現れ数時間で消退を繰り返す特徴があり、水疱を形成しない
- 水いぼ(伝染性軟属腫):中央にくぼみのある光沢のある丘疹で、水疱瘡のような経過の変化や発熱を伴わない
- 手足口病:手のひら・足の裏・口の中に水疱が好発し、体幹部の水疱が主体の水疱瘡とは分布が異なる
水疱瘡では発疹が体幹から始まり全身へ広がること、赤い斑点と水ぶくれとかさぶたが同時に存在することが最も重要な鑑別ポイントです。
自己判断が難しい場合は写真を撮って受診時に医師へ見せると、より正確な診断につながるでしょう。
水疱瘡の合併症は皮膚の細菌感染や脳炎・肺炎など重症化に注意
水疱瘡の合併症として、皮膚の細菌二次感染・肺炎・脳炎・小脳失調などが報告されており、重症化に注意が必要です。
厚生労働省の資料では、合併症として肺炎、脳炎、小脳炎、肝炎、心膜炎、細菌の二次感染による膿痂疹、蜂窩織炎、敗血症等が挙げられています。
子供の水疱瘡で特に注意すべき合併症を以下にまとめました。
- 皮膚の二次性細菌感染(膿痂疹・蜂窩織炎):水ぶくれを掻き壊すことで細菌が侵入し化膿する
- 水痘肺炎:咳や呼吸困難を伴い、特に免疫が低下した子供や大人で起こりやすい
- 脳炎・小脳炎(小脳失調):ふらつきや意識障害が生じ、稀ではあるが重篤な経過をたどる場合がある
- 脱水:発熱や口腔内の水疱による食欲低下から水分摂取が不足して起こる
JIHSの報告によると、健康な1〜14歳の子供での合併症はあまりみられないものの、1歳未満や15歳以上では合併症の危険性が上昇するとされています。
高熱が3日以上下がらない、嘔吐を繰り返す、ぐったりして反応が鈍い、咳や呼吸が苦しそうといった症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
合併症としては、肺炎、脳炎、小脳炎、小脳失調、肝炎、心膜炎、細菌の二次感染による膿痂疹、蜂窩織炎、敗血症等が報告されている。
引用元:厚生労働省
子供が水疱瘡になったら何科を受診?病院へ行くタイミングと診断方法
子供に水疱瘡が疑われる発疹が出たら、まず小児科を受診するのが基本です。
受診のタイミングを見極めること、そして医師へ的確に情報を伝えることで、早期の診断と適切な治療開始につながります。
病院に行かないリスクや、年齢による受診科の違いについても確認しておきましょう。
水疱瘡は小児科と皮膚科どっちを受診すべき?子供はまず小児科へ
子供の水疱瘡が疑われる場合、まず受診すべきは小児科です。
小児科は子供の感染症を総合的に診察する専門科であり、発疹の診断だけでなく発熱や脱水などの全身状態も合わせて評価できます。
抗ウイルス薬の処方や合併症の判断も小児科医が一括して対応するため、最初から皮膚科に行くよりスムーズな治療開始が見込めるでしょう。
皮膚科への受診が適しているのは、発疹の跡が残ってしまった場合や二次感染で化膿が進んだ場合など、皮膚症状への専門的なケアが必要な場面です。
受診の際は電話で水疱瘡の可能性がある旨を事前に伝えると、院内での感染拡大防止のために別室対応や時間帯の調整をしてもらえるケースが多くなります。
水疱瘡で病院に行かない選択はあり?受診すべき症状の目安
水疱瘡で病院に行かないという選択は、重症化や合併症を見逃すリスクがあるため推奨されません。
健康な子供の水疱瘡は多くの場合軽症で自然に治癒へ向かいますが、抗ウイルス薬を発症48時間以内に開始すると症状を軽症化できるとの報告があります。
以下の症状がみられた場合は速やかに受診が必要です。
- 38.5度以上の高熱が3日以上続く、または熱が上がったり下がったりを繰り返す
- ぐったりして元気がなく、水分を受け付けない
- 水ぶくれの周囲が赤く腫れて膿が出ている(細菌二次感染の疑い)
- 嘔吐や頭痛が繰り返し起こる
- 咳がひどく呼吸が苦しそうに見える
- 1歳未満の乳児、または免疫が低下している子供
軽い症状であっても出席停止に関する登園許可証の発行には受診が必要となるため、水疱瘡を疑った段階で一度小児科を受診しておくのが確実な対応です。
水疱瘡は何科?小学生・中学生・高校生の年齢別の受診先
水疱瘡を何科で受診するかは子供の年齢によって異なり、小学生までは小児科、中学生以降は内科でも対応可能です。
乳幼児〜小学生は小児科を受診するのが最適で、子供の体重や年齢に合わせた抗ウイルス薬の用量調整に慣れた医師が対応します。
中学生の水疱瘡は小児科・内科どちらでも診察が可能ですが、小児科に通い慣れていればそのまま受診して問題ありません。
高校生になると一般的には内科を受診するケースが増え、皮膚症状が主訴であれば皮膚科を併せて受診する選択肢もあります。
いずれの年齢でも、発疹を直接見せて診断を受けることが確実な治療への第一歩となるでしょう。
水疱瘡を疑い受診する際に医師へ伝えたいポイントと診断方法
水疱瘡を疑って受診する際は、発疹の出始めた日時・発疹の広がり方・発熱の有無・周囲の感染状況を医師へ伝えることが大切です。
保育園や幼稚園・学校で水疱瘡が流行しているかどうかの情報は、医師が臨床診断を下すうえで重要な手がかりとなります。
水疱瘡の診断方法は、通常は発疹の視診と問診による臨床的な判断で行われます。
JIHSによると、確認のために水疱内容物からのウイルス分離やPCR法によるDNA検出、血清学的検査が実施されることもあるとされています。
予防接種の接種歴も診断に影響するため、母子手帳を持参して正確な情報を伝えてください。
通常は臨床的に診断がなされるが、確認のためには実験室診断が行われる。患者からのウイルス分離がもっとも直接的であり、通常水疱内容から行われることが多い。
引用元:国立健康危機管理研究機構(JIHS)詳細版
受診前に発疹の様子をスマートフォンで撮影しておくと、診察時に発疹の経過を正確に伝えられる利点があります。
水疱瘡の子供の治療法|処方薬・抗ウイルス薬・かゆみ止めの塗り薬
水疱瘡の治療は、抗ウイルス薬の内服とかゆみを抑える外用薬が中心です。
子供の場合はアシクロビルやバラシクロビルといった飲み薬が処方されることがあり、発症48時間以内の服用開始で症状の軽減が期待できます。
市販薬の使い方や解熱剤の禁忌事項、自然治癒に任せるリスクについても正しく把握しておきましょう。
水疱瘡の処方薬はアシクロビルなどの抗ウイルス薬と外用薬が中心
水疱瘡の子供に処方される薬は、アシクロビル(ゾビラックス)などの抗ウイルス薬の飲み薬と、カチリなどの外用薬(塗り薬)が中心です。
JIHSの資料では、免疫機能が正常な子供の水疱瘡でもアシクロビルの経口投与は症状を軽症化させるのに有効と記載されています。
ただし、全ての水疱瘡患者にルーチンで投与する必要はないとも指摘されており、医師が重症度や発症からの時間を考慮して処方を判断します。
抗ウイルス薬の効果を最大限に引き出すためには、発症(発疹出現)から48時間以内に服用を開始することが重要です。
外用薬としては石炭酸亜鉛化リニメント(カチリ)やカラミンローションがかゆみの緩和と水疱の保護に用いられます。
免疫機能が正常と考えられる者の水痘についても、ACVの経口投与は症状を軽症化させるのに有効であると考えられており、その場合、発症48時間以内に50~80mg/kg/日を4~5日間投与するのが適当であるとされている。
引用元:国立健康危機管理研究機構(JIHS)詳細版
アシクロビル・バラシクロビルなど水疱瘡の飲み薬の種類と効果
水疱瘡に処方される飲み薬としては、アシクロビル(商品名:ゾビラックス)とバラシクロビル(商品名:バルトレックス)が代表的な抗ウイルス薬です。
アシクロビルは水痘帯状疱疹ウイルスの増殖を直接抑制する薬で、小児の水疱瘡には体重1kgあたり50〜80mgを1日4〜5回に分けて4〜5日間投与するのが標準的な用量とされています。
バラシクロビルはアシクロビルのプロドラッグ(体内でアシクロビルに変換される薬)であり、少ない服用回数で同等の効果が期待できるのが利点です。
PubMedに収載されたコクランレビューでは、発疹出現から24時間以内にアシクロビルを開始した場合、発熱の持続期間と発疹の最大数が減少したと報告されています。
抗ウイルス薬は発疹が出始めてから早い段階で服用を開始するほど効果が高いため、受診を先延ばしにしないことが子供の回復を早めるうえで重要です。
When initiated within 24 hours after rash onset, treatment with acyclovir shows a therapeutic benefit in reducing the length of time with fever and the number of maximum lesions in immunocompetent children.
水疱瘡の塗り薬はカチリやカラミンローションでかゆみを抑える
水疱瘡の塗り薬として一般的に処方されるのは、カチリ(石炭酸亜鉛化リニメント)やカラミンローションです。
カチリは白いローション状の薬剤で、水ぶくれの上に塗布することで患部を乾燥させ、かゆみを和らげる作用があります。
カラミンローションも同様に収斂作用と冷却効果でかゆみを軽減する目的で使用されます。
水ぶくれが破れて細菌感染を起こした場合には、抗菌薬の外用が追加されることもあるでしょう。
塗り薬を使用する際は、清潔な手で水ぶくれを潰さないよう優しく塗布し、1日に数回こまめに塗り直すことでかゆみのコントロールに役立ちます。
子供が水疱瘡の薬を飲まないときの対処法と注意点
子供が水疱瘡の薬を飲まないときは、薬の形態を工夫したり服用のタイミングを調整したりする方法が有効です。
アシクロビルのドライシロップは苦みがあるため、アイスクリームやチョコレートシロップに混ぜると飲みやすくなるケースが多くなります。
ゼリー状のオブラートで包む方法も、薬の味を感じにくくする工夫として活用されています。
薬を飲んだ直後に嘔吐してしまった場合は、自己判断で追加投与せず処方医に確認してください。
抗ウイルス薬は服用開始のタイミングが効果に直結するため、どうしても飲めない場合は医師に相談して代替手段を検討することが大切です。
水疱瘡に使える市販薬はある?かゆみ止め市販薬と解熱剤の注意点
水疱瘡に使える市販薬としては、かゆみ止め外用薬やアセトアミノフェン系の解熱鎮痛薬が選択肢に挙がります。
抗ウイルス薬は医師の処方が必要な医療用医薬品であるため、市販では購入できません。
かゆみ止めとしてはカラミンローションや抗ヒスタミン成分配合のかゆみ止めクリームが市販で手に入りますが、水ぶくれの状態によっては刺激を与える成分が含まれていることもあります。
市販のかゆみ止めを使用する前に、可能であれば薬剤師に子供の水疱瘡であることを伝え、適切な製品を選んでもらうのが安全な方法です。
水疱瘡の治療は基本的に医師の診察と処方が中心であり、市販薬はあくまで症状緩和の補助的な位置づけと考えてください。
水疱瘡にアスピリン系解熱剤は禁忌|アセトアミノフェンを使用する
水疱瘡の子供にアスピリン系の解熱剤を使用することは禁忌とされており、使用するのはアセトアミノフェン(カロナールなど)に限定する必要があります。
アスピリンなどのサリチル酸系解熱剤は、水痘やインフルエンザの小児に投与するとライ症候群と呼ばれる急性脳症を引き起こすリスクがあることが疫学調査で報告されています。
JIHSの資料でも、急性期にアスピリンを服用した小児ではライ症候群が起こることがあると明記されています。
日本小児科学会は、解熱剤を投与するのであればアセトアミノフェンを選択するよう推奨しています。
自宅にある解熱剤の成分を必ず確認し、アスピリン・イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は水疱瘡の子供には使わないでください。
アスピリンをはじめとする解熱剤の多くは、脳症への進展を促進したり、その重症化に寄与する可能性が示唆されているため、投与するのであればアセトアミノフェンを選択する。
引用元:日本小児科学会(厚生労働省掲載PDF)
水疱瘡の子供を自然治癒で放置してもよい?病院に行かないリスク
水疱瘡の子供を自然治癒に任せて放置することは、合併症の見逃しや周囲への感染拡大のリスクがあるため推奨されません。
厚生労働省は、健康児の水疱瘡は軽症で予後良好としつつも、一部は重症化し年間約4,000人が入院・約20人が死亡していると推計しています。
免疫不全状態の子供が罹患した場合は致死的な経過をたどる可能性もあるため、自己判断で放置するのは危険です。
病院に行かない場合は抗ウイルス薬のタイミングを逃すだけでなく、細菌の二次感染による化膿や脱水の進行にも気づきにくくなります。
水疱瘡は多くの場合自然に治癒する病気ですが、適切な治療と経過観察を受けることで回復期間の短縮と合併症予防が期待できるため、必ず一度は医療機関を受診しましょう。
一部は重症化し、近年の統計によれば、我が国では水痘は年間100万人程度が発症し、4,000人程度が入院、20人程度が死亡していると推定されています。
引用元:厚生労働省
水疱瘡の子供の自宅での過ごし方|お風呂・食べ物・かゆみ対策
水疱瘡と診断された子供は、全ての発疹がかさぶたになるまで自宅で安静に過ごすことが基本です。
水ぶくれを潰さないための工夫、お風呂の入り方、口の中に水疱ができたときの食事、外出を控える範囲など、自宅での過ごし方のポイントを押さえておくと子供の回復をサポートできます。
水疱瘡の水ぶくれは潰さない|かゆみ対策と爪を短く切る工夫
水疱瘡の水ぶくれを潰してしまうと細菌の二次感染や跡が残る原因となるため、掻き壊さないよう対策を講じることが重要です。
子供はかゆみを我慢するのが難しいため、保護者がかゆみ対策を積極的に行う必要があります。
具体的なかゆみ対策と水ぶくれを守る工夫を以下にまとめました。
- 爪を短く切り、ヤスリで丸く仕上げて掻き壊しを防ぐ
- 乳幼児の場合は手袋やミトンを着用させる
- 処方されたカチリやかゆみ止めの塗り薬をこまめに塗布する
- 冷たいタオルや保冷剤をガーゼで包んでかゆい部分を軽く冷やす
- 肌への刺激が少ない綿素材のゆったりした衣服を選ぶ
かゆみが強く眠れない場合は、抗ヒスタミン薬の内服を医師に相談する方法もあります。
水ぶくれの跡をできるだけ残さないためにも、掻き壊し防止は回復期の最重要ポイントといえるでしょう。
水疱瘡のときのお風呂はぬるめのシャワーで体の清潔を保つのがコツ
水疱瘡のときのお風呂は、ぬるめのシャワーで体を優しく洗い流す方法が推奨されます。
湯船に浸かると体温が上がってかゆみが増強するうえ、水ぶくれが破れやすくなるリスクがあります。
シャワーの温度は38度以下を目安にし、石鹸は低刺激のものを泡立てて手のひらで優しく洗いましょう。
タオルでゴシゴシ拭くと水ぶくれを潰す原因になるため、清潔なタオルで押さえるように水分を取るのがコツです。
入浴後は処方された塗り薬を再度塗布し、清潔な衣服に着替えることで二次感染のリスクを下げることができます。
水疱瘡で口の中が痛いときの食べ物・水分補給のポイント
水疱瘡で口の中に水疱ができると、食べ物を食べるときに痛みが生じて食欲が低下することがあります。
口腔内の水疱は唾液でふやけて破れやすく、酸味や塩分の強い食べ物がしみて子供が食事を嫌がるケースが少なくありません。
口の中が痛いときに適した食べ物と水分補給のポイントを以下に整理しました。
- やわらかく喉越しの良い食べ物を選ぶ:おかゆ、うどん、豆腐、プリン、ゼリーなど
- 酸っぱいもの・塩辛いもの・香辛料のきいたものは避ける
- 熱い飲食物は口腔内を刺激するため、常温〜ぬるめの温度にする
- 経口補水液や麦茶をこまめに少量ずつ与え、脱水を予防する
- どうしても食べられない場合は水分だけでも確保し、医師に相談する
口腔内の水疱は数日で治癒に向かう場合がほとんどですが、水分も取れないほどの痛みがある場合は脱水リスクが高まるため早めに再受診してください。
水疱瘡の子供は安静に過ごす|外出・スーパー・運動・プールは避ける
水疱瘡の子供は全ての発疹がかさぶたになるまで安静に過ごし、外出・運動・プールは控える必要があります。
水疱瘡は空気感染する感染症であるため、スーパーや公共施設への外出は周囲への感染リスクを伴います。
運動やプールは体温上昇によるかゆみの悪化や水ぶくれの破損につながるうえ、感染を広げる行為に該当するでしょう。
旅行や飛行機の利用についても、発疹が痂皮化するまでは延期するのが適切な判断です。
洗濯物を介した感染について心配する保護者もいますが、水疱瘡のウイルスは体外では長時間生存しにくいため、通常の洗濯で十分対応が可能とされています。
自宅で過ごす間は室内の換気を心がけ、兄弟との接触をできる範囲で減らすことが家庭内感染を抑えるうえで効果的です。
水疱瘡で子供は何日休む?出席停止期間と学校・保育園の登園基準
水疱瘡で子供が学校や保育園を何日休むかは、全ての発疹がかさぶたになるまでの期間によって決まり、おおむね1週間前後が目安です。
学校保健安全法では水疱瘡は第2種感染症に指定されており、明確な出席停止基準が定められています。
兄弟の登校可否や、親の仕事への影響についても事前に把握しておくと対応がスムーズになります。
水疱瘡の出席停止は全ての発疹がかさぶたになるまでで約1週間が目安
水疱瘡の出席停止期間は、全ての発疹がかさぶた(痂皮)になるまでと学校保健安全法で定められています。
JIHSの資料では、水疱瘡は第2種感染症に分類され、全ての発疹が痂皮化するまで出席停止と記されています。
発疹が出始めてから全てがかさぶたになるまでの期間は個人差がありますが、一般的に5〜7日程度、長い場合は10日前後かかることもあるでしょう。
日本小児科学会の資料にも、登校(園)基準として全ての発疹が痂皮化するまで出席停止とすると明記されています。
休む日数は発疹の数や経過により変動するため、かかりつけ医の判断を受けて登校・登園の時期を決めることが確実です。
第2種の感染症に定められており、すべての発しんが痂皮化するまで出席停止とされている。
引用元:国立健康危機管理研究機構(JIHS)詳細版
水疱瘡で小学校・幼稚園を何日休む?登校許可の条件と流れ
水疱瘡で小学校や幼稚園を何日休むかは、発疹が全てかさぶたになった時点で登校許可が出るため、おおむね5〜7日間が目安です。
小学校では学校保健安全法に基づき、出席停止期間中の欠席は欠席扱いとはならず、出席停止として処理されます。
登校許可の一般的な流れは、かかりつけ医が全ての発疹の痂皮化を確認し、学校所定の登校許可証(治癒証明書)を発行するというものです。
幼稚園でも同様の基準が適用され、園が指定する登園許可書の提出を求められるケースがほとんどでしょう。
発疹の数が多い子供は痂皮化に時間がかかる場合があるため、登校日の見込みをかかりつけ医に確認しながら学校への連絡を行ってください。
水疱瘡の子供の保育園・こども園への登園許可証の取り方
水疱瘡の子供が保育園やこども園へ復帰するためには、医師が発行する登園許可証(意見書)が必要です。
保育園の場合、厚生労働省の保育所における感染症対策ガイドラインに基づき、水疱瘡は医師の意見書が求められる感染症に分類されています。
登園許可証を取得する手順は、全ての発疹がかさぶたになった段階でかかりつけの小児科を再受診し、医師に痂皮化の確認と書類への記入を依頼する流れです。
登園許可証の書式は園によって異なる場合があるため、事前に園から書類を受け取っておくとスムーズに進みます。
再受診の費用や書類発行の手数料が別途かかる場合もあるため、確認しておくと安心でしょう。
水疱瘡の兄弟は登校していい?兄弟を休ませるかの判断基準
水疱瘡にかかった子供の兄弟が登校してよいかどうかは、兄弟自身に症状がなければ基本的に登校は可能とされています。
学校保健安全法では、患者と同居する者について学校医等が感染のおそれがないと認めれば登校を制限しない旨が定められています。
ただし、兄弟がワクチン未接種の場合は潜伏期間中に発症する可能性があるため、学校や園に水疱瘡の兄弟がいることを伝えておくと周囲の対応がしやすくなります。
兄弟を休ませるかどうかの最終的な判断は、学校や園の方針と学校医の意見に基づいて決めるのが適切です。
不安な場合はかかりつけ医に兄弟の予防接種歴を確認してもらい、必要に応じて緊急のワクチン接種(曝露後72時間以内)を検討してください。
患者のある家に居住する者又はかかっている疑いがある者については、予防処置の施行その他の事情により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで。
引用元:国立健康危機管理研究機構(JIHS)詳細版
子供が水疱瘡になったら親は仕事を休む?家族の出勤停止の考え方
子供が水疱瘡になったら、親が仕事を休む必要があるかどうかは家庭や職場の状況によって異なります。
法律上、子供の水疱瘡を理由に親の出勤を停止する義務は定められていません。
ただし、水疱瘡の子供は全ての発疹がかさぶたになるまで保育園や学校に通えないため、看護する大人が自宅にいる必要が生じます。
育児・介護休業法に基づく子の看護休暇は、未就学児の子供が病気の際に年5日(子供が2人以上の場合は年10日)まで取得できる制度です。
親自身が水疱瘡の免疫を持っていない場合は感染のリスクがあるため、職場と相談のうえ出勤の可否を判断してください。
家族の出勤停止については法的な強制力はないものの、職場の就業規則に感染症関連の規定がある場合はその内容を確認しておくことが望ましいでしょう。
水疱瘡の予防接種(ワクチン)は子供の定期接種で2回が基本
水疱瘡の予防接種は、2014年10月から子供の定期接種に組み込まれ、1歳〜3歳未満の間に2回接種するのが基本スケジュールです。
ワクチン接種により重症化はほぼ100%予防できるとされ、感染そのものの発症率を大きく下げる効果も報告されています。
費用やスケジュール、副反応、2回目を忘れた場合の対応なども含めて詳しく解説します。
水疱瘡ワクチンは1歳から3歳未満で2回接種|スケジュールと費用
水疱瘡ワクチンの定期接種は、1歳の誕生日の前日から3歳の誕生日の前日までの間に2回接種するスケジュールが設定されています。
厚生労働省によると、1回目は生後12か月〜15か月の間に、2回目は1回目から3か月以上(標準的には6〜12か月)経過した時期に行うことが推奨されています。
定期接種の対象年齢内であれば費用は公費負担で無料です。
対象年齢を過ぎてしまった場合は自費(任意接種)となり、1回あたり6,000〜10,000円程度が一般的な価格帯とされています。
ワクチンの接種スケジュールは他の予防接種との兼ね合いもあるため、かかりつけの小児科で全体のスケジュールを確認しながら計画的に進めてください。
2回の接種を行うこととなっており、1回目の接種は標準的には生後12か月から生後15か月までの間に行います。2回目の接種は、1回目の接種から3か月以上経過してから行いますが、標準的には1回目接種後6か月から12か月まで経過した時期に行うこととなっています。
引用元:厚生労働省 水痘ワクチンページ
水疱瘡の予防接種は何歳まで無料?定期接種の対象年齢と料金
水疱瘡の予防接種が無料(公費負担)で受けられるのは、生後12か月から36か月に至るまで、つまり1歳から3歳の誕生日の前日までの期間です。
この対象年齢内であれば2回とも無料で接種が可能です。
3歳の誕生日を過ぎると定期接種の対象から外れ、任意接種として自費での接種となります。
任意接種の場合の料金は医療機関によって異なりますが、1回あたり6,000〜10,000円程度が目安です。
接種を受けそびれないために、1歳の誕生日を迎えたら早めに1回目の接種を済ませ、2回目のスケジュールもあらかじめ予約しておくのが効果的な方法となります。
水疱瘡ワクチン2回目を忘れた場合や接種間隔が早すぎた場合の対応
水疱瘡ワクチンの2回目を忘れてしまった場合は、気づいた時点でできるだけ早く接種することが推奨されます。
3歳の誕生日を過ぎていなければ定期接種として無料で接種できるため、速やかにかかりつけの小児科に連絡してください。
3歳以上になってしまった場合でも、任意接種(自費)で2回目を接種することで免疫を強化できます。
接種間隔が早すぎた場合(1回目から3か月未満で2回目を接種した場合)は、ワクチンの効果が十分に得られない可能性があるため、医師に相談のうえ追加接種の必要性を判断してもらいましょう。
1回接種のみで済ませた場合はブレイクスルー感染(ワクチン接種後の発症)が起こりやすいとされるため、2回目の接種を完了させることが確実な予防策となります。
水疱瘡の予防接種を2回したのにかかった?ワクチンの効果と軽症化
水疱瘡の予防接種を2回受けていても、稀に水疱瘡にかかるケースはあり、これをブレイクスルー感染と呼びます。
JIHSの資料では、1回接種での抗体獲得率は約92%とされており、100%の予防は保証されていません。
ただし、厚生労働省は水痘ワクチン1回の接種で重症の水痘はほぼ100%予防できるとしており、2回接種によりさらに高い予防効果と軽症化効果が得られます。
ワクチン接種済みの子供がブレイクスルー感染した場合は、発疹の数が少なく水ぶくれにならない軽症で済む傾向が強いでしょう。
予防接種は感染を完全に防ぐものではなく、重症化の予防と症状の軽減に大きな効果を発揮するものとして理解しておくことが正確な認識です。
水痘ワクチンは1回の接種により重症の水痘はほぼ100%予防できると考えられる。
引用元:厚生労働省
水疱瘡ワクチンの副反応・副作用は発熱や接種部位の腫れが主な症状
水疱瘡ワクチンの副反応として主に報告されているのは、接種部位の発赤・腫れと軽度の発熱です。
JIHSの資料によると、軽度の局所反応は小児で約19%、水痘様発疹の出現は4〜6%とされており、発疹が出た場合でも5個程度の軽微なものがほとんどです。
主な副反応を以下にまとめました。
- 接種部位の発赤・腫れ・痛み:小児の約19%に出現し、数日で自然に軽快する
- 接種後の発熱:接種直後〜翌日に一時的にみられる場合がある
- 水痘様発疹:接種後2〜3週間後に少数の発疹が出ることがあり、通常は軽症で自然に治まる
- アナフィラキシー:稀に報告されるが、接種後30分の経過観察で早期発見が可能
厚生労働省は稀な重い副反応としてアナフィラキシー様症状や急性血小板減少性紫斑病を挙げていますが、全身性の副反応は極めて稀とされています。
副反応が心配な場合は事前にかかりつけ医に相談し、接種後30分は医療機関内で経過を観察してから帰宅するのが安全な対応です。
副反応としては、軽度の局所の発赤、腫脹(小児では19%、成人では24%)が主なものである。水痘様発疹の出現は4~6%とされている。
引用元:国立健康危機管理研究機構(JIHS)詳細版
水疱瘡の予防接種を受けてない世代は大人でも追加接種を検討する
水疱瘡の予防接種を受けていない世代の大人は、水疱瘡の抗体を持っていない場合に追加でワクチンを接種することが推奨されます。
水疱瘡ワクチンが日本で定期接種になったのは2014年10月であり、それ以前に生まれた世代は任意接種で受けていなければワクチン未接種の可能性があります。
子供の頃に水疱瘡にかかった記憶がない大人や、かかったかどうか不明な場合は抗体検査で免疫の有無を確認する方法もあるでしょう。
大人の水疱瘡は子供より重症化しやすく、肺炎などの合併症リスクが上昇するため、特に妊娠を希望する女性や医療従事者はワクチン接種の検討が重要です。
大人の水疱瘡ワクチンは任意接種となり自費で1回6,000〜10,000円程度が相場ですが、重症化のリスクを考えると接種の費用対効果は高いといえます。
子供の頃の水疱瘡と帯状疱疹の関係|大人になってからの再発リスク
子供の頃に水疱瘡にかかると、治癒後もウイルスは体から完全に消えず、神経節に潜伏感染し続けます。
この潜伏ウイルスが加齢やストレスによる免疫低下をきっかけに再活性化すると、帯状疱疹として発症する可能性があります。
子供の水疱瘡と大人の帯状疱疹の関係について正しく理解しておきましょう。
水疱瘡のウイルスは治癒後も体内に潜伏し帯状疱疹として再活性化する
水疱瘡のウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス:VZV)は、初感染による水疱瘡が治癒した後も知覚神経節に潜伏感染し続けます。
JIHSの資料では、VZVはヘルペスウイルス科のα亜科に属し、初感染の後に知覚神経節に潜伏感染すると明記されています。
金沢医科大学の情報でも、子供の頃に水痘に罹ったヒトは一生ウイルスを保ち続けると説明されています。
この潜伏ウイルスは普段は免疫によって抑え込まれていますが、加齢・過労・ストレス・免疫抑制治療などにより免疫力が低下すると再び活動を始め、帯状疱疹として発症する仕組みです。
帯状疱疹は体の片側に沿って帯状の痛みと水疱が出現する疾患で、50歳以上の発症率が特に高くなる傾向にあります。
水痘帯状疱疹ウイルスはヘルペスウイルス科のα亜科に属するDNAウイルスであり、他のヘルペスウイルスと同様に初感染の後、知覚神経節に潜伏感染する。
引用元:国立健康危機管理研究機構(JIHS)
子供の頃の水疱瘡が将来の帯状疱疹リスクにつながることを踏まえ、近年は50歳以上を対象とした帯状疱疹ワクチンの接種も推奨されるようになっています。
子供の頃に水疱瘡にかかった大人は抗体があってもうつる可能性がある
子供の頃に水疱瘡にかかった大人は免疫(抗体)を持っていますが、稀に再感染が起こる可能性があることが報告されています。
JIHSの資料では、終生免疫と考えられてきた水痘にも再感染があることが知られるようになってきたと記されています。
再感染は抗体価の低下や細胞性免疫の低下した高齢者で散見されており、抗体を既に持った個体への再感染は通常軽症であるものの、高齢者では初感染と同程度の症状を呈する場合もあります。
子供が水疱瘡を発症したとき、親が過去にかかったことがあるからといって感染しないとは言い切れない点に留意が必要です。
水疱瘡にかかったことがある大人でも、子供の看護中は手洗いや換気を徹底し、免疫低下が気になる場合は抗体検査を受けて免疫の状態を確認しておくことが予防につながります。
終生免疫と考えられてきた水痘も、再感染があることが知られるようになってきた。再感染は健常者でも稀に生じるが、特に抗体価の低下、細胞性免疫の低下した高齢者において報告が散見されるようになってきた。
引用元:国立健康危機管理研究機構

